2011年2月22日火曜日

脳には言語のための神経回路は複数あるか?

脳には言語を習得するための神経回路は、元来は一つしかないのであろうか? 第二外国語を読み書き話すことに関与する脳の神経解剖は第一言語を処理する部位と違うことが明らかにされているようである。

第二外国語に習熟すると、尾状核の一部の活動が高まるようであり、この活動の強度は言語の習熟度と相関するらしい。つまり、別の言語が上手になると、別の神経回路の活動が強化されるらしい。以下のTanらの最近の論文によれば、尾状核-紡錘状回回路(caudate–fusiform circuit )の活性化の程度から、第二外国語の習熟度を予測できるということである。

Tan LH, Chen L, Yip V, Chan AH, Yang J, Gao JH, & Siok WT (2011). Activity levels in the left hemisphere caudate-fusiform circuit predict how well a second language will be learned. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America, 108 (6), 2540-4 PMID: 21262807

2011年2月19日土曜日

小脳のない少年

驚くべき記事を目にしました。
脳性麻痺の原因を調べるためにMRI検査をしたところ、小脳と橋の一部がないことが1歳のときに発見され、現在3歳の少年Chase Brittonについてのブログとニュースです。信じがたいミステリーのようですが、脳の可塑性が働いているのか全く不明のようです:
http://neuroskeptic.blogspot.com/2011/02/boy-without-cerebellumhas-no-cerebellum.html?utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed:+Neuroskeptic+(Neuroskeptic)

元のニュース・サイトはこちら:
http://www.aolnews.com/2011/02/12/chase-britton-boy-without-a-cerebellum-baffles-doctors/

2011年2月10日木曜日

奇術の脳科学

四国の薬学部で教員やっています。 脳のはたらきを支える脳内シナプス機構、とくにGABAシナプスが働く仕組みについて研究中。 日常生活に関する科学の情報、とくに脳や薬に関心があります。政治については”疎いものでして”!

視覚に関する脳科学者が著した以下の近刊本に興味がひかれます。"Sleights of Mind" SL Macknik & S Martinez-Conde著 http://www.sleightsofmind.com/